基本設定(lpr)

lprコマンドのコマンドラインスイッチで印刷設定を行う場合の印刷オプションについて説明します。

基本的な印刷に関する指定を行う印刷オプションには、以下の種類があります。

用紙の種類

給紙方法

印刷品質

ハーフトーン

カラーバランス

濃度の指定

印刷の目的

明るさの指定

グレースケール印刷

用紙の種類

書式: -o MediaType=mediatype

設定可能なパラメータ:

plain:普通紙(デフォルト値)

prophoto:プロフォトペーパー

superphoto:スーパーフォトペーパー

doublesidephoto:スーパーフォトペーパー両面

matte:マットフォトペーパー

glossypaper:光沢紙

highres:高品位専用紙

ijpostcard:インクジェット官製葉書

postcard:はがき

tshirt:Tシャツ転写紙

ohp:OHPフィルム

envelope:封筒

otherphoto:膨潤紙

例:プロフォトペーパーにSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o MediaType=prophoto

[用紙の種類]、[印刷品質]、[ハーフトーン]の印刷オプションの組み合わせには、制限があります。
詳細は「印刷オプションの組合わせについて(lpr)」を参照してください。

給紙方法

書式: -o InputSlot=position

設定可能なパラメータ:

switch:給紙切替ボタンに従う(デフォルト値)

asf:オートシートフィーダからの給紙

cassette:カセットからの給紙

例:カセットからの給紙によりSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o InputSlot=cassette

「asf」を指定した場合のみ、次の用紙サイズを指定できます。

legal

creditcard

businesscard

Custom.value1xvalue2mm

印刷品質

書式: -o CNQuality=qualitylevel

設定可能なパラメータ:

1から5の数値(数値が小さいほど、高品質で印刷でき、数値が大きいほど高速で印刷できます。)

用紙の種類など、他の印刷オプションの設定によりデフォルト値は異なります。

例:印刷品質を3としてSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNQuality=3

[用紙の種類]、[印刷品質]、[ハーフトーン]の印刷オプションの組み合わせには、制限があります。
詳細は「印刷オプションの組合わせについて(lpr)」を参照してください。

ハーフトーン

書式: -o CNHalftoning=halftonetype

設定可能なパラメータ:

pattern:ディザパターン法でハーフトーン処理を行います。

ed:誤差拡散法でハーフトーン処理を行います。

用紙の種類など、他の印刷オプションの設定によりデフォルト値は異なります。

例:ディザパターン法でハーフトーン処理を行いSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNHalftoning=pattern

[用紙の種類]、[印刷品質]、[ハーフトーン]の印刷オプションの組み合わせには、制限があります。
詳細は「印刷オプションの組合わせについて(lpr)」を参照してください。

カラーバランス

書式: -o CNBalanceX=value

設定可能なパラメータ:

-50から50の数値(数値が大きいほど、色調が強くなります。デフォルト値は0です。)

パラメータの意味:

CNBalanceC=value:シアン(cyan)

CNBalanceM=value:マゼンタ(magenta)

CNBalanceY=value:イエロー(yellow)

CNBalanceK=value:ブラック(black)

例:シアンのカラーバランスを-20にしてSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNBalanceC=-20

濃度の指定

書式: -o CNDensity=value

設定可能なパラメータ:

-50から50の数値(数値が大きいほど濃くなります。デフォルト値は0です。)

例:濃度を-20としてSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNDensity=-20

印刷の目的

書式: -o CNRenderIntent=intent

設定可能なパラメータ:

photo:写真などのデータを印刷するときに指定します。(デフォルト値)

graphics:図やイラストを印刷するときに指定します。

vivid:写真などを鮮やかな色合いで印刷するときに指定します。

例:鮮やかな色合いでSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNRenderIntent=vivid

明るさの指定

書式: -o CNGamma=value

設定可能なパラメータ:

1.4:明るく

1.8:通常(デフォルト値)

2.2:暗く

例:明るくSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNGamma=1.4

グレースケール印刷

書式: -o CNGrayscale

例:グレースケールでSample.pngを印刷する場合

lpr -P IP4200 Sample.png -o CNGrayscale